アマゾン川ハンモック船の旅③アマゾン最大の都市マナウス(ブラジル)から玄関口のベレン(ブラジル)へ

ブラジル

アマゾンを訪れてみたい旅人は大勢いるだろう。私がバックパッカーで旅をしている時にも、アマゾンに行ってきた旅人やこれから行く予定の旅人に沢山出会った。目的地はペルーのイキトスかブラジルのマナウスのどちらかだ。どちらも飛行機で簡単に行って帰って来られる。だが私は、アマゾン川を全て船で渡る旅をおすすめしたい。その旅は飛行機では見ることのできない景色や、アマゾンに住む人々の生活を見ることができる。

アマゾン川を2週間かけて下った時の話、最終話。

アマゾン最大の都市マナウス

マナウスに到着した。

アマゾン最大の都市はさすがに人口が多い。今までののどかな雰囲気とは打って変わってゴミゴミしている。よそ者にも無関心な感じだ。街中には商店街もあるし、ショッピッングモールもあるし、お洒落なカフェまで存在する。行ってはいないがアマゾナス劇場というオペラハウスもある。私のイメージするアマゾンとは真逆だ。

この街は19世紀末にゴムで栄え、大都市へと発展したらしい。その後一度衰退したが、森林伐採や外国企業の進出などによって再び発展している。歩いていると人の顔が変わったことに気がついた。発展していく中で色んな人種が混ざった街なんだと分かる。

マナウスはイキトスやレティシアよりもツアー会社が多い。ここでもツアーに参加したので、それはまた別の記事で紹介する。

ベレン行きの船「SAN MARINO Ⅲ号」

タバチンガから到着した港の奥に、混沌とした港がもうひとつある。そこが次に出発する港だ。

タバチンガーマナウス間の船があまりにも快適だったから少し落胆するが、地元民との交流はこの区間が一番充実していたように思う。私が見てきた感覚だが、奥地に行けば行くほどシャイになる。それはそれで好きだ。

川沿いの村からボートに乗った家族が船に近づいてくる。船客から投げられる物を取りに来ているようだ。この辺りのいつもの光景だそうだ。

船事情

この区間はとにかく人が多い。マナウスを出るときはそれほどでもないが船が進むにつれ徐々に人が増えてくるので、ハンモックの場所取りは大事だ。荷物もしっかり管理できるように柱を使ってワイヤーロックを掛けた方がいい。

食事は別で、船の中の売店でカップラーメンなどを買って食べるか、キッチンで注文して食べるかになる。なんと、船の中で調理をしている強者までいた。ありがたいことに、水は飲料水が用意されている。

ブラジル人は皆本当に気さくだ。色んな人が話しかけてくれる。言葉はほとんど通じないが、それでも何度も何度も話しかけてくれる。アジア人が珍しいのだろうか。確かに他にアジア人は一人もいなかった。それどころか欧米のバックパッカーも見なかった。明らかにブラジル人の家族連れがすごく多い。この船は観光客はあまり利用せず、完全に住民の足なのだろう。色々な意味で危なそうな人もちらほらいた。もう、船の中は小さな町だった。

この頃にはハンモック生活にも慣れ、居心地が良くなってくる。アマゾン川の水でシャワーを浴びることもどうってことない。ぐっすり眠り、周りが動き出した頃に自然と起きる。あまりにもよく寝れるせいで、朝日を見そびれてしまった。4泊5日の船旅を終えてアマゾンの玄関口に着いた。

料金

船 230レアル

アマゾン川の河口の街ベレン

ゴール地点のベレンに着いた。到着する港は街の中心からかなり離れたところにある。中心までは市バスで向かう。

ベレンはアマゾンで立ち寄った街の中で一番好きな場所になった。同じベレンの中でも、行く場所によって色が違う。商店街は昼と夜で雰囲気が変わり、昼は沢山の人が行き交って明るい通りだったのに夜はゴーストタウンのように静まりかえる。

短距離の船が出ている港の周辺はポルトガルの植民地時代の名残があり、建物はカラフルで可愛い。アマゾン川(の支流)沿いにカフェやバーもあり、近所の人たちの休息の場所になっているようだ。

また別の港では漁船が所狭しと並んでいる。港好きにはたまらない眺めだ。

市場にはお土産物から生きた動物まであらゆる物が売っている。バーや食堂もあり、あっという間に時間が経ってしまいそうだ。

動物園もいくつかある。正直、野生の動物はなかなか見られない。野生の動物がひょっこり人間の前に現れるわけがないのだ。だからというわけではないが、アマゾンに住む動物たちをこのベレンでまとめて見ることができる。

ベレン名物

ベレン名物を食べてみた。タカカーという料理で、緑の葉っぱを食べると舌が痺れる。ピリピリなんてものではない。ビリッビリに痺れる。これはジャンブーという葉で、ジャンブーのお酒もあるそうだ。ぜひ試して欲しい。

バタパーという食べ物も。

市場でアサイーも食べたが、アイスクリームショップなどで食べるようなそんなお洒落なものではない。ボールに入った生ぬるいアサイーに、ポン菓子みたいなものとか粉状のピーナッツを入れて、自分で砂糖を入れて氷も入れて食べる。めちゃくちゃ美味しい。これが元祖アサイーの食べ方なのかと嬉しくなった。

もし南米に住むとしたら、ベレンは必ず候補に入れるだろう。

「アマゾン川ハンモック船の旅」まとめ

日本を出る時は乾季に行く予定でいたが、友人の熱いプレゼンにより、急遽雨季に行くことにした。とにかく雨が多かった。場所によって違うが、毎日同じくらいの時間に数時間降る。毎日降るから洗濯物なんてもちろん乾かない。その洗濯はアマゾン川の水を使っているから、それが生乾きになると恐ろしい香りになる。体中、場合によっては顔中、虫刺されになる。

だけど、雨季のアマゾンをおすすめしたい。そんなことはどうでもいいくらい、むしろその全てが楽しくなるくらい刺激的な旅になることを約束する。日本では絶対に体験できないアドベンチャーが待っている。

そしてもし時間が許すなら、このハンモック船の旅もセットにして欲しい。船が進むにつれ景色が変化していく様子をこんなにもゆっくり見られるのは他に無いと思う。ジャングルの中だけでなく、景色の違い、町の違い、人の違い感じることができる。野生動物と隣り合わせで暮らす人々の生活を見ることができる。

ベレンからアマゾンに入る人は、ベレンに到着した時に「やっぱりインディオの血が濃いんだな」と思うそうだ。でも、アマゾン川からベレンに出た私は、ベレンに到着した頃にはインディオをあまり感じなくなっていた。「インディオ薄くなったなー」と思ったのだ。同じ顔を見ているのに、どこから来たかによって見え方が変わるのは面白い。どちらからでもいい。あなたの都合のいいようにアマゾン川を渡って欲しい。

私が川を下るのに要した時間は約2週間、ツアーも入れると20日近くかかった。上りになると更に日にちがかかるそうだ。日程には充分ゆとりを持って、いってらっしゃい。

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