リスザルは宇宙飛行士だった!中南米各地で見るリスザルの見分け方

動物の生態

熱帯雨林には多くのサルがいます。今回はコモンリスザルを中心に、リスザルについて解説していきます。

コモンリスザルはこんな動物

リスザルの代表、コモンリスザル。みんな小さくて、赤ちゃんみたいです。

中南米に生息

生息地は広く、ペルー・ブラジル・コロンビア・エクアドル・ベネズエラ・ギアナ・ガイアナ・スリナムなどの南米、カリブ海の島国プエルトリコにまで広がっていて、熱帯雨林の湿地帯や川沿いなど、水辺に近い所で生活をしています。

愛らしい姿

体長は尻尾以外で25〜35cm、尻尾はそれよりも長く、樹上を移動する時にバランスをとるのに役立っています。

体毛はグリーンがかった黄色で、朝日を浴びるとキラキラしてとても綺麗です。

顔は愛嬌のある泥棒顔で、黒ヒゲのように口周りが黒くなっています。耳は頭の割に大きく、目は奥まったように見えます。

何でも食べる雑食家

何でも食べます。果実や木の実、昆虫、カエル、鳥の卵やヒナまで食べることもあります。自分たちでエサを探すよりも他の種類のサルに付いて回ることも多く、ラクを知っている賢いサルです。他の種類のサルと同じ木で食事をしていても争うことは少なく、同じ種類に関しては群れ同士で避けて行動するというとても穏やかな生き方をしています。ですがたまに、エサが豊富な場所に複数の群れが集まることがあり、その時には300頭もの数が集まることになります。そんな群れ、見てみたいですね。私を中心に、私を避けながらバーッと走り去ってほしいです。

反対に天敵となるのはオセロットやワシ・タカなどの猛禽類です。

保全状況は「低危険種(LC)」です。

似たようなのがいっぱい居る

コモンリスザルというのはリスザルというグループの中の一つで、他にもボリビアリスザル、セアカリスザル、クロリスザル、クロアタマリスザルがいます。どんな違いがあるのでしょうか。

リスザルってこんなにいたんだ

名前の通り、体がリスのように小さく色も似ていることからそう名付けられたリスザル。生息地や姿によって細かく分類されます。

リスザルグループの共通の特徴

生息地は中南米の熱帯雨林。水辺に近い環境を好みます。

共通して体の大きさは20〜35cm、そして、それより少し長い尻尾がついています。体重は500g〜1kg前後。顔は奥まったように見える目と、口の周りが黒い愛嬌のある泥棒顔が特徴です。

寿命は野生で15年、環境の整った飼育下であれば20年以上生きられます。

リスザルを細かく分類するとコモンリスザル、ボリビアリスザル、セアカリスザル、クロリスザル、クロアタマリスザルに分けられます。

ボリビアリスザル

ボリビア・ボリビアの近隣のアマゾン川上流、コスタリカ・パナマに生息しています。

頭が黒いのが特徴です。

レッドリストは「低危険種(LC)」と、コモンリスザル同様、生息数は多いようです。

セアカリスザル

コスタリカ・パナマの中米に生息しています。

背中が赤褐色。

「絶滅の危機が増大している種(VU)」にあたります。

クロリスザル

ブラジル・東ボリビアに生息しています。

なぜか情報がものすごく少ないです。

保全状況としては「準絶滅危惧(NT)」です。

クロアタマリスザル

ブラジルのジャプラ川とソリモエス川(アマゾン川)の合流点に広がる森、というごく一部に生息しています。

全体的にグレーが多く、頭から尻尾まで黒い帯があります。尻尾がコモンリスザルに比べて細いです。

「絶滅の危機が増大している種(VU)」にはいります。

ここで会える

リスザルは比較的会いやすい動物です。

野生は運によりますが、生息地帯も広いですし、全種類合わせれば個体数も多いです。よく動く元気な動物なので、素人には無理でもガイドの目には入ります。ツアーに参加していれば野生のリスザルを見る可能性もあるでしょう。

アマゾンにある動物園やコスタリカの動物園には大抵います。なんなら、日本の動物園にも大抵いるのではないでしょうか。

であればやっぱり、中南米まで行ったら野生を狙いたいですね。動物園で人馴れしているリスザルも可愛いですが、太陽の光でキラキラしているリスザルは神秘的な動物に見えます。

霊長類代表、世界初の宇宙旅行

リスザルはなんと!世界で初めて宇宙旅行をした霊長類なんです。人間よりも先に宇宙に旅立っています。残念ながら、その世界初の霊長類であるリスザルは帰還できませんでしたが、翌年に旅立ったリスザルは無事帰還することができました。

最後に意外な、しかもビッグな過去が分かったリスザルでした。中南米にはリスザル以外にも様々な種類のサルがいます。また別の記事で順に紹介していきたいと思います。

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